ドローン(UAV)による空中写真測量とレーザー測量の計測成果を比較します。

株式会社アート総合設計 測量部門

2019年07月26日 11:30

これまでの記事でも記載してきたとおり、「ドローン(UAV)搭載型レーザースキャナを用いた測量」「ドローン(UAV)空中写真測量」では捉えることができない植生地帯や森林地帯の地表面3次元点群データでも、伐採せずに取得できるという大きなメリットがあります。

▶ 地すべり災害が発生した森林地帯におけるドローン(UAV)レーザー測量の計測成果

▶ 袋井市の森林部におけるドローン(UAV)レーザー測量の計測成果

それでは、平坦地ではどうなのか?

両手法による計測を実施しましたフットサルコートDANNYにおける計測成果で比較してみます。



上の画像データは、「ドローン(UAV)空中写真測量」で連続した航空写真を撮影し、SfM(写真解析ソフト)にて復元した3次元点群データです。

SfM(Structure from Motion)とは、 ある対象を撮影した複数枚の写真から、対象の形状を復元する技術の総称です。 SfMソフトウェアを使えば、複数の写真から3次元点群データを作成することができます。


計測距離や設定・機器性能にもよりますが、空中写真測量の方が点密度が高くなります。また、オルソ画像も作成できるため、平面トレースなど2次元データが必要な時には便利です。


「ドローン(UAV)搭載型レーザースキャナを用いた測量」では、点密度を補うために、飛行回数を増やして計測します。

下の画像データは、90°交差の2方向から計測しています。



続いて鳥瞰方向から見てみます。



上の画像データは、「ドローン(UAV)空中写真測量」の3次元点群データですが、死角となる建物壁面などの点群が欠損したり、細かい高低差(Z方向)を再現できていないところがみられます。



上の画像データの「ドローン(UAV)搭載型レーザースキャナを用いた測量」では、Z方向も含めて各部均一に取得できています。

また下の画像データのように、2手法のデータを重ねることにより、それぞれの欠点を補うこともできてきます。



時間やコストの節約のためにも、計測地の条件や規模、またデータの使用目的に応じて、適切な計測方法を選択していくことがポイントとなってきます。

弊社では、当該地を事前踏査してから、測量方法を選択して作業に入ります。

測量についてご相談などありましたら、遠慮なく電話でお問い合わせいただければと思います。

株式会社アート総合設計
TEL 0538-42-1813



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